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こんにちは、commonoデザイナー/翻訳者のうちむらです。

オウンドメディアについての第3話です。前回まで実例を通して、オウンドメディア展開するために必要な視点を考えてきました。最終話となる今回は、「仮想実践編」として、架空のオウンドメディアを弊社commonoと作っていく過程を想像してみましょう。

覚えておきたい重要な点は、「徹底した顧客目線」「その分野では負けない、と言える情報の量と質」、また、「コンテンツ重視のデザイン」、つまり「押しではない、引力のあるコンテンツ」の作成です。

webサイトデザインの教科書などでも、練習などでカフェのサイトを作る、というのがよくあります。今回はそれにならって、札幌の独立系のカフェのオウンドメディアサイトをどう展開するか、考えていきたいと思います。

あなたは、札幌市中央区にあるカフェのオーナーです。こだわったインテリアに蔵書も揃えていますが、集客が思うようにいきません。それもそのはず、食べログで「札幌市中央区 カフェ」を検索すると、おすすめだけで227件(!)のカフェがあるとのこと。競合の数を考えただけでクラクラする数字です。古くからある名店、有名バリスタを抱える店、豆のこだわり、焙煎機を自前で持っている店…と、普通に戦うとすれば勝てない要素だらけです。

となると、どうすればいいか。

あなたが「負けない」分野の選定を行う、というのが答えになります。同じ土俵では勝てないのであれば、あなたが勝てる土俵を作ればいい。例えば、インテリアにこだわっているのであれば、DIYやインテリアのコンテンツを充実させるとか。「カフェ風インテリア」のコンテンツは目にしますが、それを本物のカフェが指南しているところは少ないです。

あるいは音楽をどのように選ぶか、本はどうかなど、「カフェの大事な要素ではあるけれど、カフェ発信の情報が得られない」内容をコンテンツ化するなら、ちょっと勝ち目が見えてくるかもしれません。カフェごはんとかもそうですよね。カフェ○○というジャンルのものって、結構あると思うのですが、たいていは他の分野の人たちが、カフェっぽいエッセンスを持ってきて発信している気がします。自宅でカフェを再現したい時にまず真っ先に調べるポータルサイトのようなものを本物のカフェが作れば、需要はありそうです。

「カフェ」の検索では上位に上がらなくても、「カフェ風」で上位に上がれるようなサイトは、意外と作れるかもしれません。ここまでが「その分野では負けない情報の選定」ということになります。

情報を選定したら、コンテンツ量を増やす作業にかかります。見やすく、分かりやすいコンテンツをできるだけたくさん用意します。mintのように3000記事とはいかなくても、本を出そうと思えばいつでも出せるくらいの量を目指して、記事を書いていきましょう。自分で書かなくても、信頼できるライターを見つけて依頼することもできます。写真やグラフィックを使用して、「ぱっと見」で分かりやすいコンテンツを作りましょう。オウンドメディアで目指すことは、「見込み客の裾野を広げる」ことです。すでに知識を持っている、愛好家ではない人たちに、どれくらい記事を読ませることができるかが勝負です。

避けるべきコンテンツとしては、「オーナーの日記」「今日きたお客様」というような、「こちら視点」のものが挙げられます。まあ面白ければそれもいいんですが、「読者にとって役に立つ情報」「読者が本当に知りたいと思うような情報」にコンテンツを限定することが鉄則です。あと、営業のニオイがする要素も極力入れないようにしましょう。現代の顧客は「押し」を嫌がります。本当にお得な(顧客にとって明らかなメリットのある)場合を除き、「買ってください、来てください」という雰囲気をかすかにでも感じたら、忌避するのが今の顧客の本能です。

自社のおすすめ商品を語るくらいなら、あなたの店以外のおすすめカフェの紹介をしたほうがマシかもしれません。「見込み客の裾野を広げる」という観点では、それも有効な方法と言えます(「カフェオーナーがおすすめのカフェ」の情報って、需要があると思いませんか?そしてそのおすすめの店が気に入ったら、多分その情報をくれたカフェにも一度行ってみようと思うんじゃないでしょうか?)。

こんな感じで、コンテンツを増やし、その情報を広めていきます。広める方法としては色々ありますが、オウンドではないメディア、とくにアーンドメディアと言われるSNS等と連動するといいでしょう。以前のコラム(https://commono.jp/2017/03/07/user-experience4/)でお話しした内容と関係しますが、SNSは情報の伝播が、口コミに似たかたちで、しかも段違いの速度感で行われます。作られた広告ではなく、本当の読者の声で広まるなら、受け手の数を伸ばすことができるでしょう。

仮想的にではありますが、こういう風な方向性を持てば、そして提供するコンテンツの量と質を担保できれば、オウンドメディアを成功の循環に乗せることができると思います。もちろん、その分野において語れる内容や情熱があること、これが大前提ではありますが、まったくの「運まかせ」ではない、戦略をしっかり立てれば「勝てる」フィールドだと言えるのではないでしょうか。

「引力のあるメディア」を構築することができれば、業績は伸びます。即効性はないので敬遠される分野ですが、莫大な資金や人材のない会社やお店が十分に大企業と戦える、そんな道が開ける要素をオウンドメディアは持っています。

もちろんこれらをすべてひとりで行うことは困難でしょう。プロデューサー、アナリスト、ライター、デザイナー、エンジニアといった役割がからんでくるからです。もし外からのヘルプが必要な場合は、commonoに連絡してみてください。アウトラインの作成からフロントエンドまで、必要なヘルプをご提供できるはずです。

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